活動報告 2023.09.24 ◆ 第31回 研究会報告 9月23日(土)18:00〜20:00、Zoomでのオンライン研究会が開催されました。 今日はリストが作曲した歌曲で扱われている3つのソネットのうち〈Benedetto sia 'l giorno〉と〈I' vidi in terra angelici costumi〉の2片を扱いました。 Benedetto sia ’l giorno, e ’l me… Leggi tutto 2023.08.27 ◆ 研究会の近況報告 活動報告を長らくアップできておらず申し訳ありません。 第31回研究会が7月31日に予定されていましたが、メンバーの体調不良のため延期となりました (体調が完全に戻るまでには1ヶ月近くかかったそうです)。 9月に活動を再開できるよう予定を調整中です。 この夏・秋にヨーロッパに滞在する研究会メンバーをいますので、そちらの最新情報等も お知らせしたいと考えています… Leggi tutto 2023.06.01 ◆ 第30回 研究会報告 2023年5月で丸3年の活動を終え、来月からは4年目のスタートとなります。 本日5月31日は記念すべき第30回目の研究会開催となりました。研究会メンバーの所属が青森から熊本までと日本各地に及んでいるため現在のZoomでの研究会であれば移動による体力的・経済的負担を強いられることなく参加できる点は非常に良いと思っています。 ただし、対面での積極的な空間を共にし… Leggi tutto 2023.03.23 ◆ 第29回 研究会報告 2023年3月23日(木)18:00-20:00 Zoom開催 第29回となる3月研究会では「ソネット3番」を読みました。 Era il giorno ch’al sol si scoloraro per la pietà del suo factore i rai, quando i’ fui preso, et non me ne guarda… Leggi tutto 2023.02.12 ◆ 第28回 研究会報告 2023年2月12日18時より20時までZoomで研究会を開催しました。2023年の初回研究会となった第28回研究会はソネット第2番と第3番の4行目まで読み進めました。 Per fare una leggiadra sua vendetta, Et punire in un dì ben mille offese, Celatamente amor … Leggi tutto 2022.12.17 ◆ 第27回 研究会報告 前回(10月)から始まった隔月開催の研究会が本日(12月17日(土)18:00-20:00)ありました。 今回もカンツォニエーレ第一ソネットを精読してゆきました。 1 Voi ch'ascoltate in rime sparse il suono di quei sospiri ond'io nutriva 'l core in sul mio gio… Leggi tutto 2022.10.08 ◆ 第26回 研究会報告 2022年10月8日(土)18:00-20:00 Zoomによるオンライン開催 今月から再スタートした読書会では、ペトラルカ(Francesco Petrarca 1304-74)がイタリア語で書いた叙情詩集『俗語詩断片集(カンツォニエーレ)』(Rerum vulgarium fragmenta [Canzoniere] 1374)を読んで行きます。 … Leggi tutto 2022.08.31 ◆ 第25回 研究会報告 8月30日(火)18:00-20:00、Zoomによるオンラインで研究会を開催にました。 第25回目となる今回は、会のコンセプトと今後の方針を皆さんと確認・共有することができました。今年で活動三年目に入り、研究会の仲間の輪も広がり、より学際的なオペラ研究を目指す会としては嬉しい限りです。それと当時に、オペラ研究の多様性から、多くの研究者が会としてひとつの… Leggi tutto 2022.07.26 ◆ 第24回 研究会報告 7月26日18時から20時、Zoomでオペラ台本研究会を開催しました。 これまで『ドン・パスクワーレ』の台本を精読してきましたが、今回で読み終えることができました。 Andare col campanello(直訳だと「呼び鈴と共に行く」)のニュアンスや、最後でドン・パスクワーレが 「Tutto dimentico, siate felici; / co… Leggi tutto 2022.06.27 ◆ 会員の活動報告(2) 古田耕史『ジャコモ・レオパルディーロマン主義的自然観と<無限>の詩学』春風社、2022年 3月に刊行された古田さんの著作の紹介と合評会のお知らせです。 この著作で古田さんは、レオパルディの詩集『カンティ』などの作品で用いられている表現内容や文体、音声などの側面から詩を読み解くと同時に、『オペレッテ・モラーリ』や『省察集』との比較検討もおこなっています… Leggi tutto 2022.06.24 ◆ 第23回 研究会報告 6月24日(金)18時から20時、第23回研究会を開催しました。 今年は対面+Zoomでのハイブリッド開催も実施してみたいと考えています。 《ドン・パスクワーレ》第3幕・第7景を残すのみとなったところで、 次に扱う台本についてメンバーでの話し合いをおこないました。 作品選びの考え方としてあげられたのが、 ・日本国内で上演はされているが、訳が存在しな… Leggi tutto 2022.05.17 ◆ 第22回 研究会の報告 5月17日(火)18時~20時、第22回目の研究会を開催しました。 ドン・パスクワーレの第3幕第6場より読み進め、いよいよ次回にて読み終わると思われます。 今日は、萩原里香先生をゲストにお迎えし、様々にご意見をいただきながら読み進めることができました。 新しい風が吹くと、今一度オペラの前提となる初演場所や初演年、作品成立に至った背景等を振り返ることができ… Leggi tutto 2022.04.10 ◆ 第21回 研究会の報告 令和4年度もスタートしましたね。本年度もどうぞよろしくお願いします。 4月4日(月)18時から20時、21回目となる研究会を開催しました。 今回から非常に心強い仲間が研究会に加わってくれました。熊本大学の山田高誌先生で、ご専門は音楽学(劇場史、劇場興行研究)です。 山田高誌HP 3月31日に発行されたばかりの論文(全文公開) 「ナポリ王国南部地域にお… Leggi tutto 2022.03.08 ◆ 第20回 研究会の報告 3月8日(Festa della donna)18時から20時、第20回オペラ台本研究会をZoomnにて開催。 会の前半では《ドン・パスクワーレ》第三幕・第5景を精読しながら理解を深めました。意味は取れるけれどなぜ「tetti(屋根)」という単語が使われているのか、「podestà」は辞書を引くと「(中世都市国家の)司法長官、執政長官」と出ているけれどオペ… Leggi tutto 2022.02.08 ◆ 第19回 研究会の報告 2022年最初の研究会が2月7日18時より開催されました。 研究会の前半で、第三幕・第四景と第五景の途中までを読みました。 例えば、 Pensar che, per un misero puntiglio, mi sono ridotto a questo! は何となく意味は取れるかもしれませんが、「pensar」が不定詞の独立用法で感嘆を表している点や、 … Leggi tutto 2021.12.28 ◆ 第18回 研究会の報告 2021年12月27日(月)16:00-19:00 本年最後となる台本研究会が開催されました。 現在、フィレンツェに滞在中のメンバー辻昌宏先生からイタリアのオペラ最新情報の紹介がありました。 今年のベルガモのドニゼッティ・オペラ・フェスティヴァル(ぺーザロのロッシーニ・オペラ・フェスティバルをモデルとしているようで、クリティカル・エディションに基づいた公… Leggi tutto 2021.11.26 ◆ 会員の活動報告(1) 研究会メンバーの原基晶さんの研究書が刊行されました。 『ダンテ論個人の出現』青土社 出版社のHPの紹介文を引用します。 恋する詩人か、闘う思想家か、預言者か、リアリストか。 恋に生き、政争に敗れ、叶わなかった理想を追い求めた詩人が夢見た物語――こうした『神曲』のイメージは過去のものとなった。明晰な思想のもとダンテが『神曲』で描いたものは何だった… Leggi tutto 2021.11.25 ◆ 第17回 研究会の報告 11月22日(月)18時よりオペラ台本研究会を開催しました。 今回は音楽大学(中でも声楽・オペラ専攻)におけるイタリア語教育について意見交換を行いました。 将来的にイタリアの音楽院への留学を考えている学生さんは、入学の時点でヨーロッパ言語共通参照枠(CEFAR)のB2レベルを取得する必要があります。シエナ外国人大学(CILS)の示す目安としては「日常… Leggi tutto 2021.10.20 ◆ 第16回 研究会の開催 第16回オペラ台本研究会を10月19日(火) 18時〜20時で開催しました。 研究会メンバーの辻先生はイタリア・フィレンツェから、国内メンバーも各地からオンライン上に集いました。 会の冒頭では、参加者より先月にイタリア・ミラノへ資料調査に行った報告が挙がり、アポの取り方や閲覧の流れなど、実際の写真も見せていただきながらの貴重な情報共有の機会となりました。… Leggi tutto 2021.09.28 ◆ 第15回 研究会の開催 第15回オペラ台本研究会を9月25日(土)16:00〜19:00で開催しました。 (今回は発表者のネット接続などにハプニングが起こり、『ドン・パスクワーレ』台本の精読は行っていません) 今回は、ヨーロッパ・オペラ上演の現状(特にバロック・オペラ)について辻先生にお話しいただきました。バイロイトやインスブルックでの音楽祭、チェスティコンクールなどについて詳… Leggi tutto 2021.09.02 ◆ 第14回 研究会の開催 第14回オペラ台本研究会を8月30日(月)14時から17時で開催しました。 進度としては《ドン・パスクワーレ》第二幕が終わったので、次回は第三幕の冒頭 からのスタートとなります。 大学院博士課程在籍の学生さんが参加してくれているのですが、いよいよ来月は イタリア・ミラノを中心に資料調査のため渡伊することになったそうです。 音楽作劇法の分野では第一人者のひ… Leggi tutto 2021.07.28 ◆ 第13回 研究会の開催 7月16日(金)18時から20時、第13回研究会が開催されました。 今回は「二詞一意 endiadi」や「婉曲語法 eufemia」を意識することで 「modi villani e rustici」や「amico」と「amante」のニュアンスを 演奏する際に自分の言葉で説明できるように理解を深めました。 また、「茫然自失となる、唖然となる」といった表現… Leggi tutto 2021.06.21 ◆ 第12回 研究会の開催 6月17日(木)18時より、第12回目となる研究会を開催しました。 前半部分では杉原先生によるドニゼッティの自己引用についての報告、 後半部分では第二幕・第4場の台本を読んで行きました。 オペラ台本の場合には話の流れがある程度明確であるため、 読み進めて行くうちに、比較的スラスラ読めるようになってきます。 しかし、精読してみると案外それまで気づかなかった… Leggi tutto 2021.05.23 ◆ 第11回 研究会の開催 5月の台本研究会が終了し、「第2幕・第3場」まで進みました。 今日はお茶の水女子大学研究科博士後期課程に在籍中の林いのりさんが原詩・対訳・文法構造の把握や台本と楽譜との言葉の違いを表ソフトを使ってまとめたものを共有画面で示しながら、解説してくれました。 全体的な流れを理解するだけであればそれほど難しい表現もなくスラスラと読める場面ではありましたが、自… Leggi tutto 2021.05.07 ◆ オペラ台本勉強会(台本読解の基礎を学ぶためのラボ) 前回(4/18)の内容 ・モーツァルト&ダ・ポンテによるオペラ《ドン・ジョヴァンニ》成立の背景について ・台本の形式の基本(韻律など)の確認 ・台本の第1幕、第1景をゆっくり解説しながら読み進めました。 次回(5/8)は、 第1幕、第2景から読みます。 *原文で台本を読むのが初めての参加者も多いので、最初のうちはかなりゆっくり進めていきます。 *引き続き見学… Leggi tutto 2021.04.23 ◆ オペラ台本勉強会(台本読解の基礎を学ぶためのラボ)開催のお知らせ *オペラ台本勉強会は、このオペラ台本研究会に属する、台本読解の基礎を学ぶためのラボです。 *モーツァルト&ダ・ポンテのオペラ《フィガロの結婚》《ドン・ジョヴァンニ》《コジ・ファン・トゥッテ》の台本を精読し、対訳本に頼らずに読む力を養うことを目指します。 *今日の標準イタリア語文法・表現の基本をおさえながら、ダ・ポンテの書いた18世紀の韻文に特有の語法を学んだ… Leggi tutto 2021.04.18 ◆ 第10回 研究会の開催 4月の研究会が終わりました。 今回は《ドン・パスクワーレ》第二幕のエスネストのアリア〈Povero Ernesto 〜 Cerchero' lontana terra〉の部分を中心に見てゆきました。 この作品はドランマ・ブッフォでありながら、このエルネストのロマンチックなアリアが作品の中央(第二幕冒頭)に配置されることで、オペラ・ブッファの系譜にあり… Leggi tutto 2021.03.27 ◆ 第9回 研究会の開催 ダンテ没後700年のダンテの日(3月25日)にちなんでという訳ではないのですが、ダンテ『神曲』が専門の原さんがメンバーであるオペラ台本研究会では、やはりダンテの話題になりました。とはいえ『神曲』そのものの話ではなく、オペラと関連のある話です。 プッチーニのオペラ《ジャンニ・スキッキ》(台本はフォルツァーノ)が「地獄篇・第30歌」に出てくるエピソードである… Leggi tutto 2021.01.31 ◆ 第8回 研究会の開催 オペラ台本を読む会の2021年1月研究会が終わりました。 今回は第一幕ノリーナのカヴァティーナ終わりからドットーレとの二重唱までを見て行きました。 台本の訳を確認した後に台本と楽譜(ヴォーカルスコア、フルスコア)とのセリフやト書きの違いを細かく確認しました。それから、ドニゼッティが加えた変更が音楽的に、演劇的に見た場合にどのような効果をもたらしてい… Leggi tutto 2020.12.26 ◆ 第7回 研究会の開催 2020年最後となるオペラ台本研究会が24日に行われました。 6月から実質的な活動を開始し、月1のペースで研究会を開催しています。(先月の話し合いを含め)第7回となる今回は、第一幕ノリーナのカヴァティーナを扱いました。 まず大学院博士課程でオペラの研究を進める若手研究者が台本の詩句を訳し、韻律面から解説してくれました。また、台本作家ルッフィーニの書… Leggi tutto 2020.11.29 ◆ 第6回 研究会の開催 イタリアオペラの台本研究会も発足から半年を迎え、これまでの活動の振り返りと今後の方針について話し合いました。 オペラがどのようにして作られるのかを探る「音楽作劇法 Drammaturgia musicale」の「音楽の musicale」という形容詞の意味について問い直し、(黙読・音読のための)読まれる詩句ではなく、歌われるセリフであり、演じられるた… Leggi tutto 2020.10.12 ◆ 第5回 研究会の開催 オペラ台本研究会の10月研究会が終わりました。今回は第一幕のノリーナのカヴァティーナの前まで読みました。 テキストの読み込みには様々な資料を参照していますが、フランスとイタリアの出版事情、著作権の問題なども考慮して解釈を進めていきます。基本的にイタリアを専門とする研究者が多いので、今回はフランス(バレエ)が専門の高島先生にもフランスの事情をお話いただきま… Leggi tutto 2020.09.13 ◆ 第4回 研究会の開催 Librettistica italianaの9月研究会を12日(土)10:00-12:00にZoomで行いました。 新しい参加者を迎え、回を重ねるたびに活発さを増している当研究会。今日は『ドン・パスクワーレ』(G. ドニゼッティ)の第1幕第3場から始まりました。 2時間に及ぶ研究会の一部で、オペラ作品を研究していくうえでのポイントが共有される場面が… Leggi tutto 2020.08.08 ◆ 第3回 研究会の開催 Librettistica italianaの8月研究会を8日(土)10:00-12:30にZoomで行いました。 今回も参加者は全国各地からアクセスし、それぞれの視点から主体的な議論が交わされる会となりました。 “voi”をめぐって、”tu”と”Lei”との心的距離の違いを教科書的ではなく、実感として共有していく時間は、とても貴重と感じました。tu… Leggi tutto 2020.07.12 ◆ 第2回 研究会の開催 Librettistica italianaの7月研究会を12日(日)10:00-12:30にZoomで行いました。 今回はゲストでイタリア文学者、演出家、大学院博士課程でオペラを研究中の若手2人の参加も得て、活発な議論が交わされる研究会となりました。 「in sul mattino」という表現の繊細さ、視覚的イメージ(体感も含む)についてイタリア文… Leggi tutto 2020.06.13 ◆ 第1回 研究会のはじまり。 原さん、森田さんをはじめとして、計6名の参加からこの研究会は歩みを始めることとなりました。Zoomでの開催ではありましたが、各地から集合(ボローニャを中心にご活躍の方も!)、自己紹介をはさみつつも「いきなり本題」にテンポ良く進んでいきました。 「イタリアオペラの台本を読み込むこと」を主とする本研究会。これから少しずつ読み解いていく作品はG. ドニゼッティ… Leggi tutto 2020.06.10 ◆ イタリア・オペラのセリフは韻文で書かれている みなさん、こんにちは。「イタリア・オペラのセリフは韻文で書かれている」はもはや私の口癖のような感がありますが、オペラの字幕だけに集中してオペラを鑑賞したり、対訳の意味だけを追いかけて歌の練習をしていると、イタリアのオペラ作品が本来備えている美しさを聞き逃してしまうことになります。 『オペラは脚本から』(明治大学出版会)の著者、辻昌宏さんは、(ラ・ボエーム… Leggi tutto