活動報告

2020.11.29
◆ 第6回 研究会の開催

 イタリアオペラの台本研究会も発足から半年を迎え、これまでの活動の振り返りと今後の方針について話し合いました。

 

 オペラがどのようにして作られるのかを探る「音楽作劇法 Drammaturgia musicale」の「音楽の musicale」という形容詞の意味について問い直し、(黙読・音読のための)読まれる詩句ではなく、歌われるセリフであり、演じられるためのト書きなども含めた音楽劇の脚本としての台本を研究するという方針を確認しました。
 イタリアの研究者が基礎をしっかり押さえた上で説得力ある解釈を提示するように、基本文献をしっかりと押さえつつ、文法・詩作法なども疎かにせず、それでいて再現されるテキスト解釈の手法の確立を本研究会は目指しています。それでいて論述から伝わってくる「オペラが好きだ」という熱量が尋常ではないにもかかわらず、専門家としての語りのバランスも崩れない。一歩でも近づきたいものです。
 そしてこの活動で培って行く手法が広く活用され、オペラの世界がより深く多くの人に楽しまれれば我々の活動もひとつの形となるはずです。

 

 オペラを愛し、Librettistica ItalianaのHPをご覧くださっている皆さんに少しずつですが情報を発信して行きますので、今後ともどうぞよろしくお願いします。

森田学

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